貴重な回でしたね。
先生のこれまでの生き方を聞いて、その中に大切な言葉があった。
「ほしいものを絵に描いている」
「絵なんていらんやん」
この2つの簡単な言葉の時間の中に、
先生と絵を結び付ける強い生き方を感じた。
絵との関わり方や、一度見失ったものと再会したあの日を楽しそうに
語る先生の姿は、とても人柄が表れていた。
笑顔で語る中には、きっと語りたくないこともあって
だけど今これに出会ったんだっていう、
それがあってこれに出会ったんだていう、
先生の絵付け師のストーリーが完璧で美しく感じた。
そしてそのストーリーを言葉で聞いているだけなのに、
まるでキャンバスの画面がキラキラしたり、真っ暗になったり、
また塗りなおされ、美しく輝いてくるイメージが頭に出てきた。
静かに静かに知らない場所にいる心の情熱が沸き上がり
喜美子は涙を潤ませていたのではないのだろうか・・・。
ということでね、
前日はゆるやかに明日を期待させる展開だったのも、
とても納得がいく回でした。
静かにつなげることで、今日という日の先生の
ストーリーが、じっくり心に届きました。
コミカルぽく騒がしくっていうんじゃなくて、
落ち着いた茶の間でおはぎ談話の
ほっと一息ついているゆるやかな場面から
今日のお話。
何を決めたんだろう、何を決めたんだろうと
わくわくしていました。
喜美子の静かなテンションでの決意発表を
寸前で止めた展開に納得しました。
「先生についていきたい」って喜美子が言った時のBGMの重低音や周りの表情は、その喜美子の心情を読み取ることを複雑にさせるメロディだった。
今まで喜美子に受け止められてきた家族が、
ゆっくり長く喜美子の話を聞く姿が印象的でした。
これまで喜美子に支えらえた分、聴き役が集結したイメージ。
集約?集結?まあそう思ったあの場面。
最後の居酒屋の場面では、
ここまで好感度が下がり続けている親父さんが
一役買ってくれるんじゃないか、
あるいは何か喜美子にとって良い展開を
生むのでないかと新しい期待を持てました。